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殺意の獣 ページ50

僕は彼が目を押さえて転がっている間に、今生の別れを告げさせた。方法については言うまでもない。
 だがその時、開けっ放しの部屋の中でヘルメットを脱ぎ捨てた男が、猛獣のように唸りながら僕に飛びかかって来た。





 ごろり床の上に転がされ、すかさず肩口を押さえられる。胴に膝を乗せられる。
 あまり経験のない低い位置から見上げた客人(・・)は、ちょっとその辺では見かけないくらい大きな男だった。でも何処かで見たような覚えがあるのはどうしてだろう。
 曲がった鼻や分厚い耳たぶ、それに燃えるような目は、彼が裏社会の猛者であることを暗に物語っていた。でも更に印象的なのは、腕や足や胴の太さ・厚さだった。優に僕の二倍ある。
固められた拳は大きくて、我が国のリンゴ三つ分くらいはあった。今のところ彼の顔の横で止まっているけども、もしそれが振り下ろされたら……そしてまともに喰らったら……コンクリートでさえひび割れる。僕の鼻なんか木っ端みじんだろう。喰らってやるつもりはないけど。
 
 僕は以前女の子たちに「天使もかくや」と表された笑顔を作り、「Good evening,Mr.僕はロビン……」と始めた。でもやっぱり途中で、男が「黙れ!」と怒鳴った。

「下の連中はどうした? お前が殺したのか?!」

 嘘を付いても仕方がないので僕は頷いた。

「そう。でも正当防衛だったんだ。君らが何の目的があってここに侵入したのか知らないけど、僕は無関係のはずだ。それなのに襲われたからね」

 直後、彼は拳を振り下ろした。間一髪避けながら、僕は以前斧で砕いた頭蓋骨(Mr.ボーン)のことを思い出した。ああなるのはゴメンだった。
 僕は僕の肩を押さえている彼の腕を両手で掴み、次の瞬間にはへし折った。
 でもアドレナリンの作用か、彼は暴れ牛のように唸っただけ。折れていない方の手で傍らの銃を掴んだ。黒光りする銃口が僕の目を覗く。

「死ね!!」

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設定タグ:シャーロック , オリジナルBL , 腐女子   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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シャーロック(プロフ) - Riruriさん» うわ〜!嬉しいお言葉を本当にありがとうございます!お待ちしておりますのでぜひよろしくお願いします!感謝しております! (11月26日 0時) (レス) id: 37fed7f1d4 (このIDを非表示/違反報告)
Riruri - ネット販売おめでとうございます…!生憎金欠なので、お小遣い入ったら光の速さで購入させていただきます。本当は今すぐにでも欲しいですが……無念。これからもシャーロック様としての活動、カイマナふぁみりー様としての活動共に陰ながら応援しています! (11月24日 16時) (レス) id: fa82e694ee (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - Riruriさん» お返事遅くなってすみません!実は数日前から私が脳梗塞なんじゃないかって家族と大騒ぎしていて、とても余裕がなかったんです(汗)ハロウィン短編を喜んで頂けてとても嬉しいです。敵対関係にないのに互いに踏み切れない二人。歯痒いけれどもそれがいい! (10月15日 22時) (レス) id: 37fed7f1d4 (このIDを非表示/違反報告)
Riruri - 別世界線の二人も中身はそのままなのに設定が違うだけでここまで関係性も変わっていくのかと驚きましたし、それと同時により二人のことが大好きになりました💞素敵な作品を読ませてくださり本当に有難うございます!!読みにくい長文コメント失礼致しました💦 (10月11日 14時) (レス) id: 7e45e119a7 (このIDを非表示/違反報告)
Riruri - ハロウィン編、物凄く素敵です…!!新たな設定の二人と知り、どうなるのかとワクワクしながら読み進めていきましたが、そのワクワクを遥かに上回る程の面白さ、“尊さ”でさっきから溜め息が止まりません笑 物語の進め方、まとめ方も凄く美しくてただただ尊敬です…… (10月11日 13時) (レス) @page35 id: 7e45e119a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャーロック | 作者ホームページ:https://kaimanafamily.wixsite.com/welcome-to-sanctuary  
作成日時:2022年11月14日 17時

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