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Mr.ボーン ページ38

僕はコホン、と咳払いを一つして話を続けた。

「最近神様は世の中を良くしようという気力に欠けているって思うのは僕の気のせいかな? それはともかく、一つ相談したいことがあるんだ。毒虫、害獣、それとも悪蛇の親戚かな、どれでも良いけど、どうも僕の隣の部屋にはアダムとイブが楽園の外でゲロッたやつから生まれて来たような男がどぐろを巻いているらしいんだよね。今日なんか共同の壁をめちゃくちゃにされちゃってさ、ビッグベンの先っぽにそいつを突き刺したいくらいに腹が立ってるんだよ」
「それは災難だな。心から同情する」

 シャーロックは僕の方を見もせず、でもやたら情感の籠もった声で言った。銃口をバッチリこちらに向けたまま。

「お前の問題が上手く解決すると良いな、ロビン」
「ありがとう、シャーロック。何だか元気が出たから、そろそろ反撃して来るね」

 僕は側の机の上に鎮座していた頭蓋骨(Mr.ボーン)に斧を振り下ろした。
 それからはもう大騒ぎ。シャーロックは即座に発砲し、傍らの机のカッターに手を伸ばした。見る間にそれが飛んで来た。
 僕は斧の刃を盾代わりに右へ左へ避けながら、哀れな頭蓋骨(Mr.ボーン)の欠片を投げまくった。最終的には斧も投げた。
 どちらかが先の頭蓋骨(Mr.ボーン)と同じ運命を辿るまで戦いは終わらない――そう思った所で、急に「わああああ」という悲鳴が聞こえた。

「ちょ、ちょっと、ロビンさん! ホームズさん! 落ち着いて! 何やってるんですか……!」

 僕の後ろで、物音を聞きつけてやって来たらしいマフィン君が仰け反っていた。
 全く、ひ弱なんだから黙って引っ込んでいればいいのに、臆病ではないのが彼の長所であり短所。

 僕は前述の通り英国諜報機関MI6(グレート・ブリテン・サーカス)諜報員(エージェント)でシャーロックはアイリッシュ・マフィアの犬なんだけども、この下宿で暮らしている間はあくまでマフィン君と同じ一般人だっていうふりをしてなきゃいけない。だから僕は一応画家、奴は探偵という表の顔を持っている。
 こういう時はその表の顔を守るのに苦労するんだ。

「今の? 大乱闘だよ」僕は肩をすくめて答えた。
「はい?」
「だから大乱闘だ」

 シャーロックも仕事に私情は持ち込まない主義だ。

それゆえ穴は→←鉛の弾がこんにちは



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設定タグ:シャーロック , オリジナルBL , 腐女子   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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シャーロック(プロフ) - Riruriさん» うわ〜!嬉しいお言葉を本当にありがとうございます!お待ちしておりますのでぜひよろしくお願いします!感謝しております! (11月26日 0時) (レス) id: 37fed7f1d4 (このIDを非表示/違反報告)
Riruri - ネット販売おめでとうございます…!生憎金欠なので、お小遣い入ったら光の速さで購入させていただきます。本当は今すぐにでも欲しいですが……無念。これからもシャーロック様としての活動、カイマナふぁみりー様としての活動共に陰ながら応援しています! (11月24日 16時) (レス) id: fa82e694ee (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - Riruriさん» お返事遅くなってすみません!実は数日前から私が脳梗塞なんじゃないかって家族と大騒ぎしていて、とても余裕がなかったんです(汗)ハロウィン短編を喜んで頂けてとても嬉しいです。敵対関係にないのに互いに踏み切れない二人。歯痒いけれどもそれがいい! (10月15日 22時) (レス) id: 37fed7f1d4 (このIDを非表示/違反報告)
Riruri - 別世界線の二人も中身はそのままなのに設定が違うだけでここまで関係性も変わっていくのかと驚きましたし、それと同時により二人のことが大好きになりました💞素敵な作品を読ませてくださり本当に有難うございます!!読みにくい長文コメント失礼致しました💦 (10月11日 14時) (レス) id: 7e45e119a7 (このIDを非表示/違反報告)
Riruri - ハロウィン編、物凄く素敵です…!!新たな設定の二人と知り、どうなるのかとワクワクしながら読み進めていきましたが、そのワクワクを遥かに上回る程の面白さ、“尊さ”でさっきから溜め息が止まりません笑 物語の進め方、まとめ方も凄く美しくてただただ尊敬です…… (10月11日 13時) (レス) @page35 id: 7e45e119a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャーロック | 作者ホームページ:https://kaimanafamily.wixsite.com/welcome-to-sanctuary  
作成日時:2022年11月14日 17時

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